繁体全3巻
1)秘笈を巡る正邪の争い。正体不明の鳳文、輪郭が見えたと思えばすぐ新たな謎に覆われて全容が掴めない。図らずも渦中の人となった王樵と、喻余青は近しい幼馴染みだけど根本がやはり主従なのがとても好き。彼は三少爺の剣…!浪漫と切なさがある。清廉な二人の今後を祈る。
一巻後半で正にお荷物のお坊ちゃんも登場(泣いて怒ってまた泣いてとその子供っぽさは嫌いじゃない)。
2023年6月7日
2)悟りを開くこと。もどかしい別離を越えようやく対面を果たした喜びも束の間、ご褒美が更なる苦難の糸口に。まつわる故事は泥沼の情史。そうか、あれは艶書でもあったのか。
結局彼は何者に?大変なことになってしまった。動乱が待ち受けていようとも、再び交差した道が少しでも早く安寧に至ってほしい。正邪組も好きだけど最後のほう頭から飛んでっちゃった。
2023年7月8日
3)完結。それぞれの思惑を胸に舞台は始まりの場所へ。数え切れない苦しみの先にある一枝の春。自身の最重要は何か、揺らがず脇目なしの王樵いいぞ。
番外1を読んだ後では本編のあれこれが更に闇深く感じる。
作品通して、多くの古典引用による難解さに加えてその思想的境地を理解しきれない悔しさもなんかある…。
2023年8月29日