簡体未削減全2冊
上)兄弟以上を求めた結果が家族の死だとしたら、後悔せずにいられるわけがない。もう一度やり直せる機会を得ることができて、大切な家族に生きていてほしいと思うのは当然。だけど自己犠牲の上で成り立つ他の皆の幸福ではなく、谢然もその中に含まれないと駄目だー。よい答えはどうすれば迎えられるんだろう?未来も含めて手探り状態なのは弟だって同じで、空っぽの部屋に一人きりになった谢青寄のことを思うとやり切れない。誰よりも谢然が死んでしまったら生きていられないのかも…と前世の一幕を見て感じる。誕生日の願い事、もしや裏表紙の?姉弟の対話に涙。愛すべきでない人を愛してしまった。よい方向にこのまま進んでくれるといいな。
あと装丁がめ~っちゃ良い!!
2025年1月30日
下)悲観的な自己犠牲から二人で立ち向かえるようになるまでに、何度も赤裸々に感情と肉体をぶつけ合う様が胸に響く。変えられるものもあれば、運命を前に無力を思い知るしかない中で一緒に生きることを最後まで諦めなかったのは、彼。愛情以外に肉親や友人との親愛の情も多くを占めていた。ほろ苦い。番外の最後の一行のおかげで心暖かく物語を終えられる。しかし齐明と化学教師の関係どうなってんだ…
親しい人の死にまつわる記憶を呼び覚ます作品でもあったように感じた。メメント・モリの言葉を思い出す。
2025年2月14日